犬のために伝えたいことの一つであるペットフードの安全性について書かせていただきます。
先にお伝えしたいのですがペットフードの安全性や信頼性についてはとっても難しいです。
ペットフードは法律では食品(人が口にするもの)ではありません。
なので人間よりも安全性などが確立しておらず、信用性も低いものが多いです。ただ、いい商品もありますし、お勧めできない商品もあります。
愛玩動物用飼料の安全性の確保に関する法律(ペットフード安全法)
法律はありますがほとんどザル法律といわれていて、最低限な有害物質などの禁止のみで人間に禁止されている物質や量よりかなり緩くなっている。
問題点店としては5%以下の原材料は表記する義務がない点
そもそも罰則がないのでばれなければやりたい放題な点になります。
他にも「無添加」や「ヒューマングレード」などの表記も決まりはなく、抜け穴があるので信用性に欠けます。
ペット業界に関わり続けて、色々調べていますが、どんなに調べても本当に信用できるかはわかりません。
なので最低限避けた方がいいもの、気を付けた方がいいものについてのみ書いてみたいと思います。
最低限避けた方がいいフードの結論としては・・・
・着色料を使っているフードは避ける
色目の犬には意味はありません、飼い主が美味しそうと思わせるために不必要な添加物をいれているので信用できない。
・ドライフードの粒(キブル)が変な形をしている
犬はあまり噛まないで飲み込んでしまいます。喉につっかえるような形(ほねとか肉とか野菜とか)のフードは犬によくありません。
・安すぎるフード
原材料に肉、野菜、魚を使っているのに400g100円の缶詰や2kg600円などありえない安さの商品は、人間では使えない低品質、安全性が管理されていないものが多い。副産物(食用に適さない鱗や骨、羽や爪など)を使っている、または処理をしないで取り除いていないなど、法整備がほとんどザルなので怖いです。また、添加物などで、栄養素事態は取ることができますが、質が悪いと体や肝臓に負担をかけるので健康にも問題を起こしやすくなってしまいます。
結論としては、安すぎるフードは注意ですが、そんなに神経質になりすぎることはありません。質が悪かったり、安全性からもおすすめはできませんが、日本で市販されているフードで急死するとか中毒になるわけではありません。栄養も取れます。医療の発達とフートが良質になったことでペットの寿命が延びているのも事実です。値段がすべてではないですが、エルドッグとしては1kgあたり1000円~2000円ほどのフード以上のものをお勧めします。最終的には嗜好性やアレルギー、体質など相性の問題もあるので食べさせてみて合う合わないを見てみてください。食いつき、皮膚や毛艶、うんちの状態などを見るといいです。
ここからは知ってて便利な知識と店長の個人的な考えになります。
総合栄養食とは
毎日の主要な食事として給与することを目的とし、フードと水だけで指定された栄養を摂取できるものです。
よく使われている基準として米国飼料検査官協会のAAFCO(アアフコ)などがあり栄養基準を作り、審査しています。ただし、AAFCOもあくまでも最低基準なので良質と言われるフードでは基準の倍程の栄養があったりします。
そして考えてほしいのが、
「何故フードと水だけで栄養摂取ができ、長期保存がきく大変便利なものが人間でないのか?」
結局不完全で、添加物が多くなってしまっているからではないでしょうか。
例えば人間でも「この粉と水を混ぜて食べれば生きていける」そんな食生活は幸せでしょうか?またそれがなぜ実現しないのでしょうか?
ペットフードの種類
・ドライフード
水分量10%以下の乾燥フード、だいたい総合栄養食(水とフードだけで栄養を摂取できる)、安価で長期保存がきく。
・セミウェットフード
水分量10~35%程度、食いつきがいいが足がはやい、保存料が多く含まれるものが多い。初心者にはあまりお勧めしないもの。
・ウェットフード
水分量75%程度、レトルトや缶詰、食いつきがよく消化しやすい、水分量が多いので足がはやい、割高。
ドライフードの補助や老犬など。
・おやつ、間食
お好みで!ただしあげすぎ注意でご飯の10%程度、多くても20%以下にしないと偏食になります。
人間の食べ物は与えちゃダメって言うけど・・・
人間用の安全性がしっかり確立されて、新鮮な食材を与えることをお勧めします。難しいですが、ドッグフードよりも手作りフードで栄養バランスをしっかりと取れると一番いいです。日本のドッグフードの歴史は1965年~発売されて、たかが60年。それまでは人と一緒の食べ物でした。安い犬用ジャーキーよりも人間用の食べ物の方がよっぽど、安全基準がしっかりしていて信頼できます。(お勧めできるのもあります)
ただし、人の食べ物でも濃い味付けの物はお勧め出来ません。あとは量の問題です。
ちなみに塩分は犬も必要なのでドッグフードにも入っています。
絶対にダメっていう人がいますが、正しいと思いますけれども・・・
僕はラーメン大好きですし、お酒も飲むし、ポテトチップスもケーキも食べます。嗜好品として、脂肪と糖分、炭水化物に塩分の組み合わせはやっぱり好き。
摂取量と1日に消化、分解できる量の問題で、多少は大丈夫だけど、大量に食べたり、毎日食べたら太るは肝臓などに負担をかけます。塩やビタミンも体に必要ですが取り過ぎると中毒を起こします。
お勧めなのは料理している加熱した、味付け前のお肉や野菜をドッグフードに混ぜて与えることです。新鮮なお肉など与えると犬はとても喜びますのでちょっとお楚々分けしてあげて下さい。消化しにくい根菜などは小さめにきざんであげるといい。
ただし、しつけとして人が食べている時に与えてしまうと要求吠えなど問題行動になるので、人が食べ終わった後にいい子に待っていたら与えるほうがお勧めです。
犬に食べさせてはいけないもの(中毒をおこして死亡する場合がある)
・チョコレート、ココアなどのカカオ類
・たまねぎ、ニラ、らっきょうなどのネギ類(煮ると染み出るので鍋なども注意)
・ぶどう、レーズン
・鳥の骨 噛むと裂けて鋭利になる
犬に食べさせないほうがいいもの(過剰に摂取すると危険)
・牛乳(子犬は消化酵素を持っています。加工した乳製品はOK)
・キシリトール
・カフェイン
・アルコール類
犬にお勧めできないもの(消化不良やお腹を下しやすい)
・イカ、タコ、貝類など消化しずらいもの
・生卵、生魚、生野菜、生きのこ
・コンニャク、寒天
中毒が起きているときの症状
けいれん、興奮、発熱、皮膚の炎症、大量のよだれ、下痢嘔吐、吐血、血尿、血便など
食生活や体重、体質、年齢など個体差がありますがこの様な症状が出ている場合は病院に連絡して下さい。
手作りフードのメリット
添加物を減らすことができる。安全で涙やけやアレルギーの改善。
新鮮な食材で犬が喜ぶ、食いつきがいい
カロリー調整ができる。フードにゆでたキャベツやおからなどでダイエット。
ドッグフードのメリット
コストや手間がかからなく長期保存ができる。
栄養バランスが取れている。
与える量が管理しやすい。
国産ってお勧めですか?
どちらかと言うと欧州(イギリス、ドイツ、フランスなど)の方がペットフードの安全基準が日本よりもしっかりと法律で定まっているのでお勧めできます。ペットフードに関しては日本の法律が遅れをとっています。ただちゃんとしたフードもあれば、原材料は外国で仕入れて日本で最終加工をすることで国産とうたって表記しているものもあります。いいフードもあるかもしれませんが日本原産のフードでこれがおすすめというものは個人的には出てきません。
フードの表記について
基本的に基準も罰則もないのでやりたい放題です。「無添加」と書いて何を無添加と表記していなかったリ、「ヒューマングレード」と言っても特に決まりはありません。抜け穴もありますし、「グレインフリー」(米・麦・とうもろこしなどの穀物不使用)なども流行っていますが、アレルギーさえなければ、良質で安価なたんぱく源です。また犬は消化できない、と言っている人もいますが、消化可能と研究が出ています。あと満腹感を得るための繊維質としても使われています。「添加物不使用」個人的にこのうたい文句が一番疑わしいもの、何故なら人間の食べ物で長期保存(開封後1ヶ月)が効いて添加物がないものがないからです。(塩や砂糖漬け、発酵、乾燥、燻製などはありますが)また安全性が高く必要性が高い添加物もあります。
フードの保存方法について
セミウェット、ウェットフードは開封後は冷蔵保存。腐りやすいので2~3日以内に消費してください。ラップをしたり、タッパーに入れたりするのもお勧めです。
ドライフードは冷暗所保存(日光の当たらないところ)で1ヶ月が使用の目安になります。(商品や保存状態にもよります)酸化に弱いので小分けして密封するのもお勧めです。ジップロックなどに空気を抜いて入れたり、真空パックや乾燥剤もあるとかなりいいです。米びつやタッパーなどでもOK。
ドライフードを暑いところや冷蔵庫で保存するのはお勧め出来ません。温度差ができると水分量10%ほどですが、結露しやすくカビたり、腐りやすくなります。
アリフェイトサイト広告の偏った評価について
お勧めのフードのことを調べてみると必ず出てくるのがアリフェイトの広告サイト。サイトから商品を紹介して、購入ページに送ったりすると広告収入が入る仕組み。なので一定の商品に偏った評価を付けて、いいところのみ宣伝しています。なので本当にいい商品なのか判断が難しく、検索結果の上位はこういったアリフェイト広告のサイトばかりになってしまっています。
エルドッグで使用しているロイヤルカナンについて
個人的に信頼できて、(おそらく)日本でシェアナンバー1、まあまあいいミドルクラスのロイヤルカナンを使っています。ただ「いいフードですか?」と言われるともっといいフードはいっぱいあります。シェアナンバー1のおかげでネットでかなり批判されているフードでもあります。使っている理由としては急にフードを切り替えても繊維質が多いのでお腹を壊しにくいこと。長年使っているけども大きな問題をおこしていない、悪い噂を聞かないこと。工場見学ができ、5%以下の公表しなくてもいい添加物を全て公表している会社の社風を信用している。批判されている点も、
原材料がとうもろこしよりも肉の方が質がいい→その通りですがロイヤルカナンがお腹壊しやすいシェパード、ヨーキー用に作られたので繊維質を多く採用した。
防腐剤にBHAが使われている点→人間でも使われている物で、バターやマーガリンに使われていて良くないといわれているもの。基準量を守れば問題ないとされている。無表記だったり、自然で安全とうたいつつロイヤルカナンより保存がきくフードの方が怖いと思っています。
どこまで気にするかは飼い主次第
人間でも食品をどこまで気にするかはその人次第です。
例えば
国産、体に悪いジャンクフードは食べない、お酒やたばこ
追求すると、飲み物は水のみ、糖質は取らない(米、小麦、トウモロコシ)理想は野菜と肉、魚中心の食生活、オーガニックのみなど
追求していくと知識やお金や労力が必要になってきます。
フード紹介
ちょっとだけお勧めできるフードを紹介します。長年使っている。周りのプロの口コミなど含めて。ただ最新の新しいフードやネットのみ販売のフードは知りません。そこそこ市販されているフードで選びました。最終的には相性や価格もあるのであくまで参考までに。
ロイヤルカナンカナン 3㎏ 3500~4000円ほど
シュプレモ 3㎏ 4000円ほど
アカナ 2㎏ 3500~4000円ほど
オリジン 2㎏ 5000円ほど
カナガン 2㎏ 4000円ほど
ロータス 2.27㎏ 5000円ほど
ボッシュ 3㎏ 5000円ほど
ヤラー 2㎏ 5000円ほど
K9ナチュラル 1.8㎏ 20000円ほど